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インタラクションデザインパターン(@IT注目連載)

80年代のAppleに学ぶUIの部品化とガイドライン - @IT

デザイニング・インターフェイスの監訳者によるユーザーインターフェイス論の連載が始まった。

要注目連載。

ただし、1987年の「『Human Interface Guidelines: The Apple Desktop Interface』を開いてみると、まず初めに「哲学(Philosophy)」と題された章があり、そこには次のようなことが書かれています。

 “コンピュータの設計と人間の活動は互いに影響し合いながら発展するものだと考える必要があります。Apple 社は、人間の行動の詳細の多くが理解されていなくとも、人間が示す反応に着目することが、分かりやすく効率的なコンピュータ環境の設計に役立つと考えています。”

Apple Computer, Inc.『Human Interface Guidelines: The Apple Desktop Interface(日本語版)』新紀元社

 そしていくつかのデザイン原則の紹介が続いてから、やっと具体的な各GUI要素の解説に入っていくことになります。つまりこのガイドラインでは、単に標準仕様として規定された定量的なルールを示すだけでなく、それらのルールがどういった設計思想から生まれたのかという定性的な価値観の共有を重視しているのです。

記事の中でAppleのインターフェイスに関する思想を表した一説が紹介されていますが、これがAppleにあって、今のマイクロソフトやWindowsのアプリケーションデベロッパーにかけている部分ではないでしょうか。

WPFやAero Glassの技術的なすばらしさについて多くのメッセージやドキュメントがマイクロソフトから投げ出されていますが、このような思想や思想に基づいたユーザーインターフェイスに関するドキュメント、そして実装としてのフレームワークは示されているでしょうか?

WPF, Microsoft Ajax, Aero Glass, Office 2007のリボン、これらはすべてマイクロソフトから同時期に提供されるユーザーインターフェイス技術ですが、これらはユーザーに対して同じLoo & Feelを提供しているでしょうか?同じ操作体験を共有しているでしょうか?

ユーザーはいったいいくつのバラバラな操作方法を覚え、アプリケーションのウインドウを切り替えると同時に、ユーザー頭の中でそのコンテキストをスイッチさせる必要がなぜあるのでしょう?プロセスがスイッチするんだからCPUと同じく頭脳もコンテキストスイッチすればいいですって、そんな馬鹿な!

今は大事な何かがかけています。

そしてその大事な何かは、我々デヴェロッパーが責任を持って補わなくてはいけません。少なくとも自分の顧客、自分が作ったソフトウェアを使ってくれる方に対してはです。

それを実行していくために、この連載が力を貸してくれるのではないかと期待しています。

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