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生きていくために先を見る

 本当に3年先を考えられることができないなら、おそらく将来職をなくす。

昨日、ある方とお話ししていて、「最近、日本のIT技術者が自分の3年後を考えられないらしい。他の業界ではそういうことはないんですが・・・」という話題がありました。

Akira Onishi’s weblog : エンジニアのキャリアビジョン

テクノロジーのイノベーションは早く、且つテクノロジーの修得には時間がかかる。従って、ある程度先までのイノベーションの方向性を考えて、自分自身の投資をどのテクノロジーに対して行うか決めなくてはいけない。

3年という月日は一つのテクノロジーが普及期に入り、黄昏を見せるのに十分な年月だ。従って今イケテルテクノロジーに対する十分な知識や技術を持っていたとしても、3年後それが今ほど競争力があるイケテル技術である保証は全くない。そこが先が考えられない一つの原因なのかもしれないが、それに絶望したり、悲観している暇はないのだ。今イケテルテクノロジーを持っていたとしても、次のイケテルテクノロジーを見つけて、それへの投資を始めなくてはならない。

オフショアという、雇用に対するイノベーションが起きてしまった世の中にいる我々先進国のソフトウェア開発技術者は、この絶え間ない自己投資を続け、オフショア先との比較優位を保ち続けなくてはならない。常に自分の給料が、彼らの数倍ある意味を証明して行かなくてはならないのだ。

そして、その技術に対する投資を無駄にしないためには3年後の自分、3年後の技術を可能な限り明確にイメージする必要がある。

そのためには、視界をよくする努力を常日頃から、よくしておくことだ。また、よりよき目をち、広いパースペクティブを持った人を知り、その人の目を借りることも忘れてはならない。

3年後もソフトウェア開発を職業として続けていたいなら、生き残るために真剣に先のことを考えよう。


【補足】

僕はかなり悲観的にこの国の将来を考えている。とくにソフトウェア開発企業に関してはよほど地域に根ざして小回りのきく仕事をしているか、ちゃんとオリジナルのパッケージソフトウェアやサービスを提供している会社、発注先利益を真剣に考え、人月から脱却して受託開発をしている会社以外、向こう10年生き残るのはまず無理なんじゃないかと思う。大手でさえ怪しい。まぁ大手はオフショア発注元として生き残るかもしれない。彼らにとっては国内に出すか海外に出すかの違いだけかもしれないわけだし。

当然3年後の自分が、ソフトウェア開発技術者ではないという考え方もあり。ただ、そうした場合には、その3年後、今の収入を維持する、もしくはより多く得るためには、テクノロジーに対する投資より遙かに大きな投資が必要だろうと思う。

ここで言う投資とは、どこかの会社の株を買うという話ではなくて、ある技術を習得するかしないかを判断し、するとなったときに書籍を購入したり、講習会に行ったり、それより何より自分がもっている限られた時間の中から、技術を学習する時間をとると言うこと。

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