Category Archives: Linux/OSS

WSLのI/Oが遅いことに対するMS技術者からの回答

情報源: Major performance (I/O?) issue in /mnt/* and in ~ (home) · Issue #873 · Microsoft/WSL · GitHub

WSLのI/Oが遅いというGitHub issueに対するMSの技術者の回答が、遅いと言うより早くできていない理由についてまとめられています。

以下は私の考えです。

まず、初めに理解しておかなければならないことは、WSLのファイルシステムはUnix File Systemとは縁も所縁もないNTFSファイルシステム上にPOSIX互換のUnix File System(UFS)がエミュレートされている事です。WSLは、このためにNTFSとUFSとの差を一つ一つ埋めるようにエミュレートしなければなりません。WSL上のプログラムより、File I/Oの割り込みがある度にこれらの処理を通るので当然遅くなります。この処理は当然煩雑になり、これを速くしていくことはたやすいことではないのです。また、これらのエミュレーションはFile I/Oだけでなく、同じように根本的な仕組みが違うネットワークでも同じです。

Windows Subsytem for Linux(WSL)は、あくまでもWindowsのユーザー、特にソフトウェア開発者の利便性を向上させるものです。逆に言えばそれだけのものです。したがって、もしあなたがI/Oが適切なパフォーマンスを持ったLinuxが欲しいのであれば、どうぞ、Windowsを捨てて、ベアドライブにLinuxをインストールして、Linux機としてPCをお使いください。たまにOfficeが必要になるのであれば、Windowsを仮想環境で使えば良いではないですか。Linux上の仮想環境でもWindowsはそれなりのパフォーマンスでちゃんと動きます。

参考: WSL File System Support | OPCDiary

Microsoft がChromiumへのコミットと将来の移行を正式に表明

For the past few years, Microsoft has meaningfully increased participation in the open source software (OSS) community, becoming one of the world’s largest supporters of OSS projects. Today we’re announcing that we intend to adopt the Chromium open source project in the development of Microsoft Edge on the desktop to create better web compatibility for […]

情報源: Microsoft Edge: Making the web better through more open source collaboration – Windows Experience BlogWindows Experience Blog

MicrosoftがChromiumへのコミットと将来的にEdgeブラウザをChromiumベースに移行させることを正式にBlogで認めた形になりました。

WLinux

by methodshop .comWindows 10には、Linux向けのバイナリプログラムをWindows 10やWindows Serverで実行する互換レイヤー「Windows Sub

情報源: Windows 10での実行に最適化されたLinuxディストリビューション「WLinux」が登場 – GIGAZINE

有料ですが、WSLへの最適化を謳うDebianベースのディストリビューションが登場したようです。

WLinux | A Linux distro optimized for WSL based on Debian.

WSL上のUbuntuのアップデートとストア公開バージョン更新について

情報源: A Guide to Upgrading your Ubuntu App’s Release – Windows Command Line Tools For Developers

Ubuntu 18.04 LTSのポイントリリースが7月末予定されているため、それに向けた準備について書かれています。

現状Microsoft StoreにはUbuntuの3種類のディストリビューションが用意されており、「Ubuntu」、「Ubuntu 16.04」、「Ubuntu 18.04」で、このうちバージョンナンバーのない「Ubuntu」はストア上ではポイントリリース後16.04から18.04に変更されます。

ストアが更新されても、既インストール済みのディストリビューションが自動的に更新されることはないので、既にインストール済みのユーザーは、Ubuntuのポイントリリース後、通常のUbuntuと同じく以下のコマンドにてディストリビューションのアップデートを行う事が可能です。(アップグレード可能なのが、ポイントリリース後である事に注してください。)

Azure Sphere IoTデバイス向けの総合的なセキュリティソリューション

情報源: Microsoft introduces Azure Sphere to enable highly secured IoT devices – MSPoweruser

RSAカンファレンスでMicrosoftがIoTのエッジデバイス向けの総合的なセキュリティソリューションとしてAzure Sphereを発表しました。

Azure Sphereは大きく以下の3つの要素から構成されていおり、専用のMCU(マクロコントロールユニット, ようはSoCチップ)と専用OS、AzureとMicrosoft 365に依存しています。IoTのエッジデバイスにこのMCUとOSを搭載する事でAzure, Microsoft 365をベースとしたIoTエッジデバイス向けの総合的なセキュリティ管理のプラットフォームを得ることができます。

Azure Sphere certified microcontrollers (MCUs)

マイクロソフトのセキュリティ技術と接続性を備えたリアルタイムプロセッサとアプリケーションプロセッサの両方を組み合わせた新しいクロスオーバークラスのMCUです。 各チップには、この新しいクラスのMCUとそのPowerを確保するために、Xboxの15年の経験と学習からインスパイアされたマイクロソフトのカスタムシリコンセキュリティテクノロジが含まれています。

Azure Sphere OS

このOSは、卓越したセキュリティと俊敏性を提供する目的で構築されています。 今日のMCUに共通するRTOSとは異なり、当社の多層防御IoT OSは複数のセキュリティ層を提供します。 Windowsで開発されたセキュリティ革新、セキュリティモニター、カスタムLinuxカーネルを組み合わせて、高度に保護されたソフトウェア環境と新しいIoTエクスペリエンスのための信頼できるプラットフォームを構築します。

Windows IoTのフットプリントの大きさから、搭載できるレベルのMCUに制限があった事から、より小さいパワーの無いMCUでも動作できるように新しいOSが開発された物と思われます。台湾のMediaTekは1チップ$10以下でこのMCUが提供できると考えているようです。(ただ個人的にはそれでも高いと思う)

Azure Sphere Security Service

すべてのAzure Sphereデバイスを保護するターンキーのクラウドサービス。 証明書ベースの認証によるデバイス間およびデバイス間の信頼関係の仲介、オンライン障害報告によるAzure Sphereエコシステム全体の新たなセキュリティ脅威の検出、ソフトウェア更新によるセキュリティの更新などが含まれます。 これは、マイクロソフトが何十年にもわたり、自社のデバイスとデータをクラウドからMCU搭載のデバイスに保護するという実績に裏付けされた厳密さとスケールをもたらします。

感想

MSはIoTに関してよりパワーのあるデバイスであるIoTゲートウェイを経由して、このAzure Shprerが対象とするようなデバイスアクセスのシナリオをAzureで提供してきましたが、今回はより踏み込んで本当のIoTデバイスを直接クラウドにつなげるとともにそれへのセキュリティと管理のための機能を提供する事にしたようです。ただ、MCUのコストが$10程度と言う事なので、IoTデバイスと言っても最終製品の単価が数百ドル以上の製品に限られてくると考えられます。また、メーカーサイドやソリューション提供側としてもセキュリティ・管理ソリューションの使用コストをどう回収するか、ビジネスモデルとしては難しい戦略が必要になります。