書評: 関数型プログラミングに目覚めた! IQ145の女子高校生の先輩から受けた特訓5日間

Qiitaで物議を醸し出した著者による関数型言語のライトノベル。

関数型言語のライトノベルとかわけがわからないけれど、そう呼ぶしかない。関数型言語界のもしドラというか、数学ガールズというか、そういう本です。IQの高い高ビーな高二の女子高生に叱られたい人に超おすすめです。

まじめな話、いろいろある関数型言語の入門書の中で一番理解しやすく一番神髄的なところを説明している本ではないでしょうか。文体や表紙にだまされることなく、関数型言語の考え方の核になる部分がわかりやすく書かれています。下手に圏論やモナドなどを持ち出さないところも重要です。Amazon等でいろいろ批判されていますが、それらの用語を多用する小難しい事オレがんばっておぼえた的なところがにじみ出すぎている、良くある関数型入門的なWebサイトより256倍マシです。小難しく書かれたHaskell本を読んで挫折した人は、この本でセキヤくんと一緒にJavaScriptでやり直してみるのが良いのではないかと思います。しかも1300円です。ほかの関数型言語の書籍がいったいいくらすると。

個人的には、良くある「フロント技術者」の人たちが書いているFacebookのReactの記事を読んでもその重要性や目的がさっぱりわからなかったのですが、この本を読んですとんと落ちました。もうそれだけで1300円分の価値が十分ありましたよ。

あと本書で大事なのは、哲学と計算機科学との関係についてちゃんと触れられている点で、こんな事まで理解している高二怖いと思いましたが、そこはすごく大事な点です。どちらかというと本書はオブジェクト指向にたいして否定的なので、そちら文脈での哲学や仏教思想については触れられていませんが、オブジェクト指向と仏教の因果律との関係なども面白いテーマでしょう。結局対象をどう捉えるかというパースペクティブはどの様なパラダイムであれ重要で、そのパースペクティブを与えるのが哲学だからです。

ということで、内容の濃い、でも読みやすい1300円でした。

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