クラウド・コンピューティング 米国レポート(第3回) 変わるデータセンターの常識:動画サイト BPtv
上リンクは最近大規模DC構築で流行りつつあるISOコンテナを使用したDC構築に関するビデオ。
ビデオで紹介されているRackable Systemsの製品では1コンテナに1,400サーバー(11,200コア、7.1PBのストレージ)を収納できる。
コンテナ内の冷却と外との熱循環にはSUNのBlack Boxと同じで水を用いて、エアコンを使用しないので、冷房に関する運用コストも下げることができるし、DC建設時に値の張る空調設備の設置、工事がいらない。
お値段は1コンテナ1億から2億円。
マイクロソフトがシカゴで今作っているDCではこのようなコンテナが200台使われる。つまり1カ所のDC投資としてコンテナだけで200億から400億が投資されることになる。(それでもかなりコストダウンではあるらしいのだが)そして、マイクロソフトが建設しているデータセンタはシカゴだけではなく他に数カ所あるし、その後も増加される予定だ。
クラウドコンピューティングはよく電力、電力会社になぞらえられるが、設備投資額もそれに近づきつつある。(まだだいぶ差があるけど)
つまり、クラウド・コンピューティングのサービスに真剣に参入するつもりなら、この程度の規模の設備投資と、その後のランニングコストを担えない限り参入できないし、するべきではないと言うことだろう。
また、このような大規模な設備投資は今、マイクロソフトだけでなく、IBM、Yahoo、そしてもちろんGoogleも行っている。
おそらくDCに対してこのような大規模な設備投資が行える国内IT企業はない。現時点ですでにクラウド・コンピューティング市場での勝負はかつてのOSのように勝敗が決まってしまっている。本格的勝負が始まる前から、我々は外国の企業が運用し提供するクラウド・コンピューティングの上でアプリケーションを構築する存在でしかなくなってしまった。(無くなってしまうではなく、しまったのだ)
そして、単純にオフショアやIT土方という話だけでなく、こうやって、計算機の計算能力自体がグローバル化していく中で、自分たち一人一人がどうすれば生き残れるかもう一度考える必要があるように思う。
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