ITmediaアンカーデスク:地上波のビジネスモデルが壊れていくことは、視聴者に幸福をもたらすか? (1/2)
西正氏は上のリンクで、このままNHK放送料の不払いや、時間差視聴・CM飛ばしが進めば、地上波放送のビジネスモデルが崩れ、強いてはそう有料化していき、我々にとって得なことでは無いと書かれているが、そうだろうか。TVをただで見る事は重要なのだろうか。
基本的に我々は民法地上波に関しては料金を直接払っているわけではないが、商品を買う形で間接的にかなり払っているし、本来は価値のあるコンテンツを見るべき時間をCMにより奪われている。従って我々はただで見ているわけではない。何らかの形で対価を払っている。
それよりも現状のテレビが持つ最大の罪は視聴者の時間を拘束することであり、これが現状のビジネスモデルを脅かしている最も重要な要素だろう。現状の地上波というのは、ある程度茶の間と呼ばれる、マスな家庭・マスなライフスタイルを前提としている。しかしこの茶の間と呼ばれる空間は本当に今マスとなり得るほど存在しているのだろうか。否。それも特にゴールデンタイムの番組が視聴者層としてとりこみたい層の多くは、やらなければならないことが他にもいっぱいあって特定の時間にテレビに拘束などされたくないのだ。有りもしない物、茶の間を前提にビジネスモデルが作られている以上上手くいくはずがない。
これからは、時間に拘束されず好きなときに好きな物を見るという方向に確実に進んで行く。もうカビが生えているようにしか見えないVODもそうだし(絶対に復活する)、24時間ニュース専門チャンネルの存在価値もここにある。ニュースの録画は意味がないけれども、自分が見たいときにニュースは見たいのだ。
お互いに間違ってはいけない。こっちはテレビを見せていただくのではなく見てやってるのだ。テレビ局にこちらの生活時間まで拘束されるいわれはないはずであり、それを技術が解決してくれるなら万々歳だ。テレビ局が従来の方法に固執していくのであれば、市場原理に乗っ取って消えてもらってかまわないと思う。その隙間を埋める物はもう選択肢の中にあるし、新たに登場するメディアもあるだろう。
そしてたぶん、今のではない次のメディアを作っていくのはGoogleやAmazonあるいはそれを乗り越えていく新興企業になるのだと思う。
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