パースペクティブ(視野)の土台は何か。

コンピュータは人間を進化させるか アラン・ケイ氏インタビュー 後藤貴子の米国ハイテク事情
このインタビューの中で、アランケイは科学的なリテラシーを身につけ、物事に対するパースペクティブを広げる為の土台として、科学史的な視点とそれへの理解を上げ、ITの世界では(その中に使っている子供たちや我々に)それが全くないことを指摘している。
物事をアランケイほど広げずに、ことIT技術だけに絞り、技術者の持つべきパースペクティブについて考えてみた場合、その土台に関してはIT技術史とそれへの理解と言うことになる。技術管理(MOT)やテクノロジストが持つべき視点としての技術史に関しては、ドラッカーも指摘している。
最近ではAJAXが良い例だと思うが、一見新しい技術のように見える物でも、多くの技術や考え方のベースはかつてあったものとよく似ていたり、実装技術が変更されただけである場合がある。AJAXで言えばCDなどで使われたいた、ユーザー待ち時間にホストから先行的にデータを入手してバッファしておくという仕組みをWEB技術の中で実現しただけだといえ、この事実に気付いてしまえばAJAXで実現できる事のたいていは想像が付くようになる。気付くために必要なのは、かつて同じようなことが行われていなかったかという技術史的な視点を持つことと、かつて主流であったオンラインシステムの技術を学ぶという技術史を学ぼうという姿勢である。
ある日大きなイノベーションが起きたように見えても、大抵はそれまで気付かれてきた技術の延長にあるのであって、その新しい何かが基板として受け継いだ技術を考えれば、その将来も考えていくことが出来る。また、その新しい何かが今までの何も受け継いでいなかったとしたら、それが全く新しい物であると確認することが出来、きわめて特別なものとして他と選別することが出来ると僕は考えている。
技術に対して、パースペクティブを広く確保するための土台とは技術史的な視点、過去の技術に対する学習である。

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