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自分なりのMVPサミットのまとめ

13日に行われた、Japan MVP Summitでの神成氏のセッションで感銘を受けたので、その後で自分で考えたことをまとめてみます。

古くから市井の人々は、特定分野について知識や技能があっても、何かに欠けて使いづらい人を専門バカとか、技術バカとか、学者バカと言って笑ってきました。こういった人たちが作ったり考えるものが、ご立派ではあるけど使い物ならず滑稽だからです。また、時々滑稽だけでは済まずに明らかに害をなすので、嫌われることもあります。

今はさしずめITバカばかりなのでしょう。ITバカたちはおよそ30年ぐらいITがどれだけ社会に有用であるか言い続けてきましたが、結局社会から有用だと見なされてはおらず、今はITバカの独り相撲のようです。これは、ITが市井の人々を幸福にしてはいないからです。少なくとも幸福にしたと納得させていません。ITが無ければ気にせずに済んだかもしれない財産に対する脅威や、プライバシーに対する脅威、身体に対する物理的な脅威にさらされていると感じている人も多いような気がします。

これから、この国でITが産業として生き残って行くには、社会に対して、市井の人々に対してITが幸福をもたらすことができると語り、証明することでしか生き残っていくことはできないのではないでしょうか。そのことによって初めて納得いただけるかたちでお代がいただけるようになるんじゃないでしょうか。何か今は渋々ご不満をいただきながらお代をいただいているように思います。

これからもテクノロジーのイノベーションは進んで、新しい技術が生まれてくるのでしょうが、それが技術バカ、TIバカのおもちゃや自己満足で終わらせずに、自分たちが住む社会をそれがどう幸福にするのかという視点で考え、外に対して語り、それが証明できないと、やはりどんなに優れた技術でも、それを巧みに使う技術者でも未来がないように思います。

たとえばSilverlightにしても、Flashでなくそれが必要である理由が、ITバカ向けの語り以外では聞こえてきません。ITバカ以外へのなぜSilverlightが社会に必要なのかが語れなければ、マイクロソフトの求める結果は出せないでしょう。

もはやITバカがIT技術だけを勉強しそれに気を掛ければいい幸福な時代は終わりです。技術が社会や経済や経営に与える影響を考え、予測し、その上で何をするか考えなくてはなりません。そのためにはITバカを卒業しなくてはなりません。それは技術者をやめてコンサルタントになると言うことではなく、技術以外にも目を行き届かせることができる技術者になるのです。

ぼくらが、ITが社会に、お客に、自分の家族にたいして幸福をもたらすと証明しなくてはなりません。そうでなければ、僕らはこの社会の中で必要悪として、最低限度の地位と収入しか得られず、隅っこの方で小さく生きていくしか有りません。

今のままを漫然と続ければそうなります。自分自身を変えていくことが必要でしょう。

やはり人として胸を張って、明るいところを歩きたいじゃないですか。

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