プログラマは設計をしているといっても、ベルトコンベアレベルに至っていなくて、せいぜい機織機を作っている程度に過ぎず従って最低1人の機織職人が必要な程度のレベルなのだ、おそらく。
したがって、インドやベトナムに機織職人の仕事が行ってしまうよね、という段階に過ぎないわけだ。
作るべきものは、機織機のレベルではなく、ベルトコンベアのレベルなのだろう。ということは、現時点での仕様を切る人の専門性もずいぶんと低くい(機織機を木を削って作っている程度のことだ)。そうではなく、仕様を切る人は、ベルトコンベアを作る人のレベルまで行かなくてはならないのだろう。
そこに至って、はじめて機織職人が不要になる。そうではなく、機械の運行を検査する人が居れば良くなる。そのレベルに至ってはじめて生産性が云々というような話ができるように思う。
その認識に基づいているのがマイクロソフトのソフトウェアファクトリなのだと思うのです。そこでソフトウェアファクトリでは出来るやつはグラフィカルなDSLとプロダクトライン開発で製造ラインを作れ、そうでないやつにはライン調整に専念させろと言っていて、MSKKの萩原氏にいたってはそれを進めてセル生産しろといっているわけです。
何しろソフトウェアファクトリ目的はソフトウェア開発を近代工業レベルにすることが目的名わけですから(w
そしてそうなれば、ライン調整はIT期間工で十分だという話にもなるわけです。
なんとなくケント・ベックとか、ポール・グレアムはソフトウェア開発の近代化など出来ないという前提に、近世の家内制手工業モデルをどうアレンジしてそのなかで効率を上げていくか、職人を人間国宝にしていくかという方向に行っているような気がします。XPの白本を読んだときの感想はああこれはソフトウェ開発のギルド制度だと思って、その印象は今も変わりません。
私が思うに、一品一様な開発を続けるのであれば、ギルド的、職人的方法を続けざる終えないような気がします。そうではないケースたとえば特定業務向けの製品開発(銀行向けオンラインシステム)とかパッケージソフトウェア開発では、MS萩原氏もいつぞやの講演で言っていますが、ソフトウェアファクトリやプロダクトライン開発によるソフトウェア製造のライン化が効いてくると思います。ラインを作る以上、その前提条件として、一定のロット数の製品を作らない限り元が取れないからです。
トヨタもセンチュリーは、熟練工のおっさんたちが手作りしているようです。その一方でFIATの資本が入り価格を下げ、北米のバブルのおかげで生産数が上がったフェラ-リは製造ラインとロボットを導入しました。
たぶん方法はひとつではないのです。規模に合わせて使い分けるが正解なのでしょう。
IT期間工とは。
最近IT土方という言葉は一般的になってきたが、ITの生産モデルがなぜか建築から工場(トヨタ生産方式!)に変わっていく中で、IT土方という言い方は正しくないだろう、実態を示す言葉としてはIT期間工がちょうどいい。偽装請負もしてるしまったくぴったりだと、某IRCで最近盛り上がり、大変気に入った。
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