登 大遊@筑波大学情報学類の SoftEther VPN 日記
僕は、1 日に少なくとも 3,000 行程度、多く書くときで 10,000 行以上のプログラムを書くことができる。その結果、多い月で 10 万行 / 月くらいである。なお、言語は書くソフトウェアの性質上、大半が C 言語である。
また、プログラミングにはバグが付き物だが、ここ 2、3 年の間は、発生するバグの数を極めて少なく保つことに成功している。
彼がこれを実現できるのは、単純に普通の人が努力して考えなければならないことを無意識下でできるからだ。
なぜ無意識下でできるかというと、彼はプログラミングに対する適正を並のプログラマの1000倍ぐらい持っていて、並のプログラマの100倍ぐらい勉強して、並のプログラマの1000倍ぐらいコードを書いているので、自然にそうなるんだ。しかも彼はそれを脳が発達する一番いい時期にやっている。
そして、それを努力したとか本人は思ってないし、その努力は他の人にはできないことに彼は気づかないんだよね。
世の中ではこういう彼のような人を天才というのだけど、得てして天才には凡人の苦労はわかりません。
ただ、僕の好きな言葉に「ナポレオンは一人しかいない」という言葉がある。これは確か戦争論を書いたクラウゼヴィッツの言葉なんだけど、ナポレオンは軍事の天才で、確かに戦争は強いんだけど、それがイコールフランスが戦争に強いというわけではない。実際ナポレオン以外のフランスの将軍たちはあちこちで負けていたわけ。結局天才の力はすごいのだけど、その数が少ない故にできることは限られる。それを表したのがこの「ナポレオンは一人しかいない」という言葉だ。
一人の人間がどんなに能力が高くても、できることは限られる。一人の人間ができることの閾値を超えて大きな成果を生み出そうとするのであれば、組織の力を得るしかない。組織の力とは個々の力を天才に近づけるのではなく組織全体の力で天才の能力を凌駕するために人を組織するんだ。それは必要な準備をし、事前に計画を立て、計画に間違いがないように実行できる環境を築き、計画がうまくいかないときそれを迅速に立て直す仕組みと元の計画を補完する計画を作り、そしてそれを実行することができるだけの人を育てることだ。天才を作り出す必要はない。
そのためにプロイセンでは参謀本部を作り、士官教育を行い、天才に打ち勝つ組織を作り上げた。
基本的に現代の企業はこのプロイセン型の軍組織がモデルになっている。企業の執行委員制度とは軍事の参謀本部に他ならない。
天才は天才で、その力を伸ばしてくれればいいし、それが大人から潰されないのを祈るけど、彼のこの日記はかなり傲慢だ。本人に自覚がなくても人を傷つけるし、潰される原因にもなる。
繰り返しになるけど、一人でできることは結局それほど大きくないんだから、他人の力を借りなくてはならない。そのためにはもう少し謙虚さと、人思いやることが必要だと思う。
#おまえが言うなって。そりゃごもっとも。
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