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IBM「の」オープンソース

IBM、「Project Harmony」への参加を表明–オープンソース版Java SEの開発へ – ZDNet Japan
つくづくIBMはオープンソースコミュニティの使い方が上手いと思う。商売上手だ。
自社のコア技術でない、しかし重要で利用価値のある技術はオープンソースコミュニティに「協力」することで、簡単に自分のものにしてしまう。自社内で開発プロジェクトをすべて抱えるよりも、そのリソースの一部でもオープンソースコミュニティに関わらせることでリスクやリソースの対価を全部自分で追う必要はないし、もっとも時間と費用のかかる行程をコミュニティに押しつけることもできる。またオープンソースコミュニティに自社の人間を加えることで、オープンソースコミュニティ自体を緩やかにそして目立たずにコントロールすることだっててきる。そしてライバル会社の技術をオープンソースにすることやそのムーブメントに引きづり込むことでダメージを与えることもできるし、そうしたコミュニティの成果物を自分のものにできる。もちろんその成果物は独占できない。しかし、IBMにとってはそれは自社の大事なコア技術ではないのでそれでかまわない。何も損はしない。
本当に上手いやり方だと思う。
今IBMはオープンソース最大の庇護者だ。しかし本当に身方なのか?
紐の付いてない金なんて世の中には存在しないぜ。

コメント

  1. 管理人 より:

    IBMがかつて、自社のコア技術ではないが重要で利用価値のある技術としてOS/2をMSと開発していた。それと今のLinuxは何か違うだろうか。SNA戦略におけるOS/2と今のWebsphere戦略におけるLinuxの位置付けに何か違いがあるだろうか。
    僕はそこには違いがないと思っている。
    IBMはMSではなくオープンソースコミュニティを選択したにすぎない。

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