Category Archives: 航空技術・宇宙開発

Thundebirds Are Go

いよいよ今週末8/15(土)18:10からNHK地上波での放送となりました。

サンダーバード ARE GO

ペネロープお嬢様が現代風になって大活躍なんだろうなぁ。さすがに黒柳徹子さんが声をあてるわけでは無さそう。あとミンミンにかわって活動的な女性パイロットも参加するようで楽しみですな。

 

 

書評: マスターファイル 国際救助隊 サンダーバード2号

マスターファイル 国際救助隊 サンダーバード2号 (マスターファイル シリーズ)
マスターファイル 国際救助隊 サンダーバード2号 (マスターファイル シリーズ) 柿沼 秀樹 GA Graphic 東北新社

SBクリエイティブ 2013-10-23
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ブクログから転載。

架空の飛行機やロボットを、実際の戦闘機や航空機など解説していく専門書(世界の傑作機とか)のスタイルで解説していくグレートメカニクス編集部の一連シリーズで、マクロスのバルキリー、ガンダムのMS、ドラグナー、バイファムときて、とうとうSF特撮の真打ちとも言うべきサンダーバードから、一番人気(当社比)のサンダーバード2号が登場した。

相変わらずの高クオリティででっち上げられた内容(今回はマクロスのように制作側にしつこいくらいの設定があるわけがない)は全くすばらしくて、僕らのような実機を含んだこの手の物を読み慣れた物でも全くすばらしいと評価できる内容になっている。

とくにこの機体の製作秘話の下りについては手放しですばらしい仕上がりで大変感心する。このまま話を広げて嘘八百な60分間のドキュメンタリー番組をつくってBS世界のドキュメンタリーで流してほしいくらいだ。まったく読み足りない!

全くもって海洋堂の特撮ボルテックを買ってしまいそうになっており、もう十分に罠にはめられたような気がしているけど、全く後悔していない。すばらしい内容で、テレビの前でかじりついていた世代は絶対に買え。そしてペネロープで大人の女性にもてあそばれたい願望を持ったヤツも買って間違いない。ペネロープは一切出てこないけどな。

最も高く上がり、最も速く落ちた

以前人はどれだけ高く上がり、どれだけ早く落ちることができるかで紹介したフェリックス バウムガートナーの冒険が14日実行された。

悪天候で一週間延期されていたが、今週は天候に恵まれ、フェリックスはキッティンジャーの持つのもつ最高降下開始高度記録(102,800 ft)を抜き、世界一の高度からの降下を成功させ、同時に初めて動力を使わずに音速を超えた人間となった。

家族や、偉大な前任者であるキッティンジャーの見守る中の降下だった。

降下開始高度は52年ぶりの更新、高度128,000 ft(約39.000m)からの降下、最大速度はM1.24(1,342.8 km/h)。

また人間が乗った気球の最高高度記録も塗り替えている。高度128,097 ft。(それまでの記録は113,740 ft)

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人はどれだけ高く上がり、どれだけ早く落ちることができるか

それを気球で。

人類初の宇宙飛行士はソ連のユーリィ ガガーリン大佐だが、それより先に限りなくいや宇宙に到達した人たちがいた、気球で。

ロケットエンジンやジェットエンジンの登場でそれまでのレシプロ・プロペラエンジンでは到達できない超高高度に到達できることがわかると、今度はそういった超高高度における人体への影響、特に宇宙線の影響を調べる必要が出てきた。そのためにアメリカ空軍で実行されたのがプロジェクト マンハイだ。

当時まだ、成層圏上層に到達できる航空機は無く、観測気球がそこに到達できることがわかっていたので、気球でカプセルをつり上げることでそこに人を送り込むことが計画された。

プロジェクト マンハイでは計3回気球が上げられ、1957年8月20日 2回目のマンハイⅡでは高度30,900 mまで上昇し、人類初めて地表から30km異常の超高高度に上昇した。パイロットはデイヴィッド・サイモンズ少佐。ガガーリンが宇宙にロケットで上がる4年前のことだった。

プロジェクト マンハイで一定の成果が出た後計画されたのが、プロジェクト エクセルシオだった。このプロジェクトは高高度を飛行する機体からパイロットが安全に脱出する方法をみつけることだった。

1960年8月16日、プロジェクト エクセルシオ3回目の飛行で、プロジェクト マンハイ1回目のパイロットだったジョゼフ キッティンジャー大尉(当時)はプロジェクト マンハイで記録した最高高度を塗り替える’31,300mに到達すると、12分間降下予定地点に移動するまで待ち、そして降下した。降下時間総計は13分45秒。最高降下速度はM0.9に到達した。キッティンジャーは無事帰還し、プロジェクトの目的を達成させた。

ただこれだけの功績を挙げた両計画だったが、当初予算確保に苦労するほど空軍内でもあまり評価されていない実験だった。キッティンジャーの降下成功は彼とこの計画に対する注目を集めたが、翌年、ソ連のガガーリンがすべてを吹き飛ばした。NASAは彼らの成果を事実上無視しして宇宙計画を実行し、人々の記憶からも消えていった。

それから50年以上たった今年、誰もがキッティンジャーの功績を忘れたいま、キッティンジャーの持つこの高高度降下記録を破ろうという人間が現れた。

フェリックス バウムガートナーである。

1969年生まれのこのオーストリア人は16歳でスカイダイビングを始め、軍のデモンストレーターをつとめた後、1988年以降はレッドブルでスカイダイビングのデモンストレーターをつとめながら、低高度降下、高高度降下技術の研鑽を積んだ。

2012年3月15日、キッティンジャーも見守る中、バウムガートナーはまず、最終計画の前段階として高度21.8kmの高度まで気球で上がり、そこからの降下を成功させた。最高降下速度は586.4kmだった。

本番は8月。高度37,000m、最大降下速度M1.0をめざして。

彼が作るであろうこの記録も、結局通過点に過ぎない。彼の先には大気圏外からのジャンプを行う誰かが待っていることだろう。