雑に要約しました。
Windowsクリエーターズアップデートでは、WSL, コンソールアプリケーションがアップデートされています。
WSLの新機能
互換性の向上
クリエーターズアップデートではLinuxシステムコールインターフェイス(CSI)との互換性が改善されました。
これにより、各種開発ツール、言語処理系、テキストエディタ、RDBMS等が期待通りに動作します。
詳細については情報源の記事を確認ください。
Linuxとの互換テストについては、以下の記事になっています。
Testing the Windows Subsystem for Linux – Windows Subsystem for Linux
Ubuntu 16.04のサポート
Ubuntuが16.04へアップデートされました。
Win10 AUからWin 10 CUへアップデートした場合、自動的にUbuntu 14.04から16.04へのアップデートは行われないので、管理者権限のあるコマンドプロンプトで、以下の要領でWSLのアンインストールとインストールを行います。
C:\> lxrun /uninstall /full /y
...
C:\> lxrun /install
既存の環境を余り壊したくない場合には以下の要領でインプレースアップデートが可能です。
$ sudo do-release-upgrade
Ubuntuのバージョン確認は以下の要領で行います。
$ lsb_release -a
No LSB modules are available.
Distributor ID: Ubuntu
Description: Ubuntu 16.04.2 LTS
Release: 16.04
Codename: xenial
ifconfig, ネットワーク接続列挙のサポート
Win10 AUではネットワーク接続列挙の機能が不足していたため、ifconfig、gulp、npmのようなツールが正しく動作しませんでしたが、Win10 CUではこの部分が改善されました。
pingとICMPのサポート
Win10 AUでは管理者権限がないとpingが出来ませんでしたが改善されました。
ファイル変更通知のサポート(INOTIFY)
Win10 AUでの不満点にINOTIFYの非サポートがありましたが、これも改善されました。
Windows, Linuxの相互運用
WSLのコンソールからWindowsアプリケーションの呼び出し、WindowsのコンソールからWSL上のLinuxアプリケーションを呼び出しができ、それだけで無く、パイプ、リダイレクトで接続することができます。
WindowsからLinuxコマンドを呼び出す場合、…\System32\Bash.exe経由で呼び出すので、Git for WindowsやCygwinでその他のbashにpathを通している場合には注意してください。
UNIXとNetlinkソケットの改善
Win10 AUではUnixソケットとNetlinkソケットの一部機能がサポートされていませんでしたが、改善され、多くのツールが動作するようになりました。詳しくは以下のリリースノートを確認ください。
TCPソケットとIPV6の改善
TCPソケットとネットワーク周りが改善され、様々なネットワークソケット機能、IPV6の使用が可能になりました。詳しくは以下のリリースノートを確認ください。
Windowsコンソールとコマンドラインの改善
Windowsコンソールは非常に長い歴史がありますが、長い間ほとんど顧みられること無く、機能改善はされないままで、それ故に多くのサードパーティが登場することになりましたが、長い間ユーザーの不満点として残っていました。
ところが、MSがOSSに配慮するようになって、要約その不満点を理解したのか、2年前よりWindowsコンソールチームがが出来、コンソールのオーバーホールが行われています。
多くのVTシーケンスの改善
以前のWindowsのコンソールは不十分なANSIシーケンスのサポートで有名でしたが、もはやそれは過去のものとなりました。
Win10 AUのコンソールではほとんど一般的なANSI, VTシーケンスがサポートされましたが、いくつかの高度な機能が欠落していました。Win10 CUではさらにVTシーケンスのサポートが改良され、いくつかの高度なVTシーケンスを正しく処理できるようになり、vim、emacs、Midnight Commander、tmux、htopなどの多くのリッチテキストUI機能をコンソールに表示できるようになりました。
24ビットカラーのサポート
コンソールで24ビットカラーがサポートされるようになりました。
マウスのサポート
コンソールでマウスがサポートされるようになりました。
Windowsのシンボリックリンクで管理者権限が不要に
Win10 CUで開発者モードをONにした場合、管理者権限無しでシンボリックリンクの作成が可能になりました。
これについては次の記事を参考にしてください。
What’s Next?
Win10 CUにおいてもWSLはベータ版です。
Windows 10 Insider PreviewのFastリングに登録して、新しい追加機能を試すとともにフィードバックをして欲しいとのこと。
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