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IntelのプロセッサロードマップとPCの二分化

【笠原一輝のユビキタス情報局】 チックタック時代に別れを告げるBroadwell ~タブレットにフォーカスしたBGA版SoCのみ、LGAは終焉へ?.

IntelがARMとの対抗を明確にしたというのがまず1点あると思う。ATOMでは64bit化し、性能を上げるARMに対抗できないので、現在のメインストリームのアーキテクチャで省電力を進めないと勝てないし、ソケットではその分コストが上がるし、パッケージングのコストも上がるし、厚みも出てしまうので、なくしてしまうということだと思います。

もう一つ点はプロセッサのロードマップから見えてくることとして、セグメントが今まで以上に二分化していくのではないかということです。

それがコンテンツの消費に使われるのか、コンテンツの生産に使われるのかです。多くの人は、現在でもほとんどコンテンツを消費しているに過ぎません。プログラミングなどしないし、真剣にAdobeのイラストレータを作って絵を書くわけでもなく、プロツールズを使ってレコーディングをするわけではありません。それらで作られたものを消費していくだけです。彼らにとってPCは拡張するものではなく、自分に合わなくなったと感じさせられたら買い換えるものです。

一方、彼らが消費するコンテンツを生産する「プロ」たちも、コンテンツを作る道具としてPCを使用します。彼らの仕事道具としてのPCは大きなメモリも、高価なグラフィックチップも、高速なストレージも必要だし、仕事に必要な機能を追加するための拡張性も必要です。

PCが登場した当時、この生産と消費のさはそれほど大きくはありませんでした。何かしらのプログラミング技術がなければコンピューターは使いづらいし、実際に使えないものでしたし。しかし、パッケージソフトウェアの登場、インターネット、コンテンツのデジタル化、ゲームコンソールの高機能化、コンテンツ供給装置としてのインターネットの登場で、その差は大きくなる一方になり、消費専用PCといえるタブレットコンピュータの登場で、そこは決定的に二分化したと思います。

そもそもプロと消費者ではニーズが違うので、この2つのセグメントを同じセグメントの商品でカバーしていくのはもはや無理なんじゃないかと思います。

ただ、プロ向けの「PC」は一般向けPCはよりはるかに数が出ないものなので、今後はCPUやチップセットを現状の上位WSやServer機のものと共有しつつ、やはりお値段もそれなりの物になっていくんでしょうね。

やはり一般消費財としてのPCはは終わりに向かっているという気がします。それはハードウェアアーキテクチャというより、もっとその意味や精神的なものの部分においてほうが僕の中では強いのですが。。

参考:
デスクトップの緩慢な死
でもそれは「パーソナル コンピューター」じゃない

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