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書評 : プログラミング言語C# 第5版

Jesse Liberty,Donald Xie
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C#の学習書としてはスタンダードなProgramming C# 5th Edition.の翻訳。

良くも悪くもC#と言うプログラミング言語が、.NET Frameworkという基盤技術をプログラミング言語として記述できるように具象化したものであり、したがって、C#の学習とは、言語の学習だけではなく、.NET Frameworkの学習をしていくことが必要になる。

本書の記述内容はC#の文法解説を詳細に行っていくと言うよりも、.NET Fxのクラスライブラリまで含めて、C#でのプログラミングの全体像を見せようとしており、このC#と言うプログラミング言語特質を捉まえている。

内容としては、前の版からC# 3.0、.NET Fx 3.5への対応のために主に.NET Fxで追加されたWPF, WCF等の新しいクラスライブラリの機能やLinq、拡張メソッド、匿名メソッド、ラムダ式と言った言語拡張についての記述が追加されている。その一方で、.NET RemotingやADO.NET等の扱いについては全くなくなっていたり、簡略されている。技術の盛衰をよく表しているわけだ。

C#は今後もどん欲にマルチパラダイムかを進め、オブジェクト指向言語なのかよくわからなくなっていくだろうし、次の.NET Framework 4.0ではとうとう並列性に関する機能強化と、久しぶりのCLR自体のバージョンアップが行われる。今使わないからと言って学習をおろそかにしていると、次の上る階段の高さが不必要に高くなってしまうのが見えているので、できるだけこまめに階段を上っていけるようその都度学習したほうがよく、本書はそのような使用目的にも適切だ。

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