NHKクローズアップ現代「“独占ソフト”発売の波紋」が投げかけた疑問と選択肢

OSSセンター談話室 : NHKクローズアップ現代「“独占ソフト”発売の波紋」が投げかけた疑問と選択肢
http://itpro.nikkeibp.co.jp/article/Watcher/20070125/259580/

地方自治体とOSSの関係でいえば、コスト面ばかりに注目が集まりすぎだし、中央の誘導もそればかりでかなり残念だと思った。

公的セクターのOSSの役割としてはコストをさげることもだいじなのかもしれないが、本来は税を基に作られた技術や成果が公的財産として公開されていくことご本来の役割だと思うので、この番組はかなり残念なまとめられ方をされていると思う。
(ここまでMixi日記1/28日分より転載)

その後Mixi日記にもコメントをいただいた件についてや、上の補足をしてみたい。

まず、WindowsからOSS化に伴う現場の混乱とか管理面の不安は当然出てくるものだし、その切り替えのコストはWindowsからWindowsでも少なからず発生するものなので仕方がないが、コストダウンを目的にOSS化を進めるのであれば、導入の前後に伴うそのような契約等では見えてこない様々コストについても見ていく必要はあるとは思う。

ただ、僕はそれは大きなことでも大事なことだともあまり思っていない。

本来公的セクターでOSS化をするというのは、事務所のデスクトップをLinuxに変えますという話ではないはずである。そんなことで根本的にコストダウンになったりしない。

企業でもそうだけど公官庁のシステム調達で大きな予算を占めるの基幹業務システムの更新であり、たとえば住民票管理のシステム等である。これらの業務は地方自治体ごとその業務に大きな違いがあるわけではないのに、各地方自治体ごとにばらばらなシステムを導入している。しかもすべてカスタマイズもしくは一から開発されてだ。

こうしたシステム開発調達のコストのほとんどはシステム開発費という人件費であって、こういった地方自治体の基幹業務こそOSSを使ってコストダウンを図れるのではないか。Mixi日記で書いた公的セクターのOSSの役割というのは、こういった税金で作成されたシステムをOSS化していくことで、成果物をコモンズに移し、これをそれぞれの自治体で採用し、それぞれがメンテナンスし、その結果を再びコモンズに貫流することで、全体のコストダウンが図れるのではないだろうか。バザール化することによるメリットを享受できるのは、本来こういったバックオフィスに存在する大きなシステムだと思う。またこのような大きなシステムをOSSすることで社会が得られるメリットも、単にコストだけではなく技術的な部分での社会への還元といった点でも大きなはずだ。

公的セクターまでフリーライドしてどうする!

IPAのオープンソースセンターの諸兄にもこれぐらいの風呂敷は広げて国内のオープンソース会を率いていってほしいと思うぞ。

それにOSS=コストダウンはあまり等式として成り立たないはずだから、これを前面に出すのはもうやめよう。そんなこと言ってもだれも幸せになれないと思う今日この頃。

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